下谷にある三島神社には雷井戸や楠がある

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古くからの家屋立ち並ぶ下谷の地

下谷を下町といっていいのかわからないがこのあたりは昔の趣を残した家屋を多く見かける。台東区も色々で時代を吸収しながら発展する地域もあれば時代を大切に守り毎日を送る地域もある。東京を代表する地区上野はすぐ脇にあり、そのせいもあって大きな道が一直線に上野方面へと伸びている。 一方で建物と建物の間には細いみちが入り組んでいると思いきやいきなり幹線道路にぶつかるといった忙しい場所でもある。大通りを歩いていると時代を感じさせる商店がちらほらと目に入りコンビニや小型のスーパーなどと対称をなして独特の風景を作り出している。 そんな地で見つけたのが三島神社である。

敷地はそこまで広くない。大通りに面しているものの周囲を住宅や中層のビルに囲まれる形で静かに鎮座しているという印象だ。また境内に生える大きな楠も狭く感じさせている要因なのかもしれない。枝葉は昼間の太陽を両手いっぱい広げるようにして遮り大きな影を境内に落としている。

そんな小さな空間にさまざまなものがある。雷井戸たとえばと呼ばれるもの。井桁上に組まれた竹が割かし新しい井戸の上に置かれている。これが何をするものかわからなかったが使われている様子がないのは確かである。

手水舎はどこにでもある感じだ。そして棚に並べられたキツネがいるのをみたのはここがはじめてである。まるでコレクターが蒐集したキンケシのように棚に敷き詰められたキツネは何のために奏されているのかわからない。 私の非常にあいまいで日常の雑踏に枉げられた不確かで歪な記憶が確かであればこれは火除け関連でこんな風になっていたと記憶しているが、信憑性はかなり低いので詳しいことは皆さんでお調べください。台東区公式ページあたりに載っているものと思われます。

三島神社には由緒ある楠があります

何かしら目的をもってこの三島神社に来ても否が応にも境内の大きな楠が目に入る。神社によくあるあのギザギザ下紙が巻きつけられた楠の幹は太く枝葉末節にいたるまで凛として剛毅がみなぎっているといった感じだ。 その雰囲気から樹齢の長いこと推し量り幾星霜の年月を経て培った威厳のようなものを感じたしだいである。お山が実家の私はこのような木を何本も見ているが台東区の真ん中で見てみるとどことなくみずみずしさの横溢を思わずにはいられない。

この楠にはなにかしら言い伝えじみた歴史があり根元に立てられた看板に書かれている。残念ながら詳しく読んでみる気がしない。