太田姫稲荷神社は御茶ノ水もしくは神田にあります

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太田姫稲荷神社の鳥居と境内

神田に迷い御茶ノ水を彷徨ってついた

大晦日のその日も残すところわずかになっていた。東京各所を練り歩いた私も疲れ果て神田周辺にたどり着いたころには写真を撮る気力も体力もなくなっていた。 そして帰り道を把握する気力も失い東へ東へ向かっていたはずがいつの間にか御茶ノ水界隈をぐるぐると巡り歩いていたことに気づいたのは御茶ノ水についてから1時間ぐらいしてだったように思う。 そうやって螺旋状に徘徊していると見慣れた風景にたどり着ついた。神保町である。ここは学生時代何度も通い土地勘があった。そんな古の地域で懐かしい感慨に浸りながら写真を取り出し東へ進むとまた道に迷ってしまう。 そこへ現れたのが太田姫稲荷神社だったというわけだ。

あたりは暗く太田姫稲荷神社とかかれた提灯にも灯がともっていた。石でできた鳥居があって奥に社殿があるみたいだが暗くてよくわからない。 しかし立地がユニークで区画の角にせり出しているという感じだ。神田ということで周囲はオフィス街によくあるタイル張りのような路地。しかし神社自身はそんな新しい感じはしない。

手水舎にいたのは魚

鳥居をくぐり中にずんずん進んでみる。だけどもう夜だし疲れてるしとっとと帰ろうという気持ちに駆られる。神田の夜は高いビルがあるせいか闇の帳が下りるのが早い。参拝も中途半端に適当に写真を取り太田姫稲荷神社を後にしようとする私。

手水舎に目をやる。ちっちゃな魚がいるじゃないか。石でできた魚は鯛なのか鯉なのかは見当がつかない。ごつごつした石の上にぴょこんと乗っている感じでいかにもここの守護神といった趣がある。90度に曲げた尻尾がいかにも魚っぽさを醸成している。 そしてこの暗がりに太田姫稲荷神社の提灯の少しばかり明るい光があるのが魚のよさを出していた。オレンジの感触は魚の寒さや生臭さを打ち消しどこか神秘的な雰囲気を作り上げている。

太鼓の上に舞い上がる狐がいるとか

家に帰りわずかに不思議だった太田姫稲荷神社について調べてみる。とくに明るいときに行くとどんな風景があるのか疑問に思ったわけだ。いくつか見た白昼の写真。なかなかいい具合でした。

どこにでもある稲荷神社みたいだが、いくつか調べてみると太鼓の上にくっつけられた狐さんがいるとのこと。インターネットの情報だから審議は定かではない。 暗く拾う困憊していた俺の目にそれは飛び込んでこなかったわけだがぜひ見てみたいと思った。今度来るときに見ることができるだろうか?