湯島天神の切通坂

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湯島から御徒町方面へ

湯島天神裏手にあるのが春日通りであり上野界隈を貫く道路として多くの車が行きかう。その通りにあるのが切通坂であり御徒町から本郷方面へと下るようにして伸びている。 歩道としても広く参拝を終えた人の多くがこの坂を通り上野界隈に散っていく。

一見するとぱっとしない坂である。だが石川啄木がどうこうしたという言い伝えもありなかなか由緒ある場所であることは間違いないらしい。

湯島天神の裏手にある坂

切通坂は湯島天神に続く坂である。俺の行ったときは薄暗く人通りも少なかった。それは曇天のせいもあるし俺の気分もある。だがそれ以上に切り立った神社の土手が高く加えて周囲をビルに囲まれているというのがあると思われる。 見上げても湯島天神の壁がのっぺり見えるだけであり華やかでもなければ近道でもない。ここから境内に行こうとすれば段数の多い階段を上らなければいけない。数ある入り口の中で少々疲れるもののひとつである。

切通坂は誰もが親しみやすい

切通坂の傾斜は意外と緩やかで自転車で走ってもそんなにスピードが出ることもない。だから道行く人の歩き方は自然マイペースでありまるで各々自分だけの時間が流れているようにすら見える。 車道の車も以外にすくなく都会の中心と思えないほどゆったりとしている。広い道幅であるにもかかわらずそこまで交通事情が悪い感じではなさそうである。

脇には切り立ったような石の壁が聳えている。その上に湯島天神があるわけだが見えるのは裏手の壁ばかりで境内の華やかさとは打って変わる。 だがよく目を凝らしていると趣向の凝らされた部分を見つけることができる。彫刻を見れば小さなな鳥があしらわれていたりして細かな部分まで行き届いた作り手の意匠に驚かされる。 見過ごされがちな側面を注視することでまた違ったこの場所の良さを知ることができる。それがこの坂の魅力の一つであろう。