五條天神社と不忍池

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五條天神社を不忍池方面から眺める

五條天神社を不忍池方面から眺める

五條天神社と不忍池

五條天神社は上野公園でいうと西側に位置し静かな佇まいで鎮座しています。上野駅からだと公園内を横切るようにして向かうことができ花園稲荷神社の鳥居をくぐり石段を下りて行った先にあります。 敷地には木々が植えられており四季折々の花や葉をつけ一年を通して多彩な装いを見せてくれます。石段に生した苔や木々の表面などを見ると経年の足跡を見ることができこの地に長くあったことが分かります。 建物の色合いからも長い時を過ごしてきたことを窺い知ることができると同時に多くの人々に親しまれてきたことを思わせてくれます。それを証明するかのように境内へと足を運ぶと多くの人が祈願のために訪れてやみません。

五條天神社へは上記の他に不忍池方面からも向かうことができます。五條天神社と記された大きな石標がありそこをから斜面を登っていくと鳥居があり正面が五條天神社となっています。 行ってみると目立つのですがここから入る人はあまり多くないのではないかと思われてなりません。入り口としてはやはり花園稲荷神社の鳥居が目をひくものと推察します。

ここで敢えて不忍池からその佇まいを見てみます。間近で見ればご利益を感じられる五條天神社ですが遠くから見るとまた違った印象を与えてくれることに気づかされます。 特に蓮の花が咲いた不忍池を挟んで見る姿はより自然的な側面を見せてくれ開発が進んだ上野の地であっても自然との調和を損なわない風格は計算されているようにも感じられてなりません。 尤も都市化が進んだ段階で建造されてないのですから自然的な側面が意識されているのかもしれません。

不忍池からは屋根しか見ることができません。しかしその屋根は質素で自然的であり周囲と馴染んでいます。時代が経つにつれ開発の進んだ上野で静かに人々の暮らしを見据えてきたんではないかと思わせてくれる風景でした。