上野公園のトーテムポールは大きかったです

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上野公園のトーテムポール

ひっそりと建つトーテムポール

何でそんなものがあるのか、と目を疑いたくなる風景が東京には多く殊更上野公園ではそうした感覚を目の当たりにする。寺が多数あると思いきや博物館や馬鹿でかいクジラだのが目に入り広い公園で噴水の元で遊んでいたらすこし脇に入るとなぜか野口英世があるといった感じ。 確かに上野公園にはさまざまなものがあり老若男女問わず誰もが楽しむ工夫が凝らされている。一方でゆかりのものを何でも押し込んだという嫌いは否めず娯楽と学芸のごった煮という印象があり一日ですべてみて回るのも一苦労だ。

トーテムポールもそのひとつである。元は海外の呪い的なものだが効した文化の垣根を越えて何の脈絡も前触れもなく世知できるのは文化の坩堝たる上野公園だからであろう。石でできた塔で魑魅魍魎ともいうべき何かが何段も折り重なっている。これに目をくれる人はいない。寒空の下みな足早に園内を歩いていた。

やっぱり上野公園

私だけがしげしげと見つめる。なんだかトーテムポールの動物たちが寒さで震えて見えたのは気のせいか。特に像なんかは一番下にいるから重みと寒さのダブルパンチに遭っているようにすら思われた。誰が上で不公平だなどとこのトーテムポールたちは喧嘩をしないのだろうか?

なぜ設置されているのかという問いがあるとするなら、それはここが上野公園であるからという答えが一番適切であるように思われる。無論園内のほかの偉人たちと肩を並べるというわけには行かない。しかし彼らは必至に積み重なってその大きさをアピールしているのだからいつかその稀有な存在価値に気づく人が現れるだろう。