不忍池の蓮

不忍池の蓮
不忍池の蓮
 

夏の風物詩

上野にある不忍池は季節によってさまざまな装いを見せる。中でも夏に湖面に咲く蓮の花は有名であり都会の真っただ中で咲く花を目当てに多くの人が見に訪れる。

弁天堂と不忍池
弁天堂と不忍池

仏教色が強い

 不忍池で咲く蓮の花は一見すると他所で咲く蓮の花と変わらない。しかし不忍池周辺を寛永寺が管理していることもあってどこか仏教を思わせる風景の中咲く蓮の花は見る人を落ち着かせる。それを如実に表しているのが弁天堂だろう。池の真ん中に佇む姿はどこか都会の喧騒と隔絶している。加えて周囲の石碑や地蔵などはこの場所がまるで生と死の間であるかのような雰囲気を醸し出し訪れる人を否がおうにも敬虔にさせる。

屋台もある

と言っても上野公園から来る途中には屋台も連なっているなど徹頭徹尾神妙な気持ちでいなければならない場所ではない。事実訪れる人は池へと目をやりつつ屋台で食べ物を買っていたりする。

どんな蓮が咲くか

蓮の花
蓮の花

花が咲く場所

不忍池でも蓮の花が咲くのは上野公園寄りである。ボートを運営している西側のほうでは蓮の花はほぼ皆無であるからこの池の不思議さを感じる。

花はピンク色

蓮の花の色はしいて言えばピンクである。ソフトボール大の花が葉から空に向かって伸びており頂点に向かって白からピンク色になる。場所によって生育に差があるのか蕾状のものから花が咲ききっているものまである。その鮮やかさは言うまでもないが葉の緑とのコントラストによってピンク色が一層引き立てられる。特に湖面一面に隙間なく葉が広がる不忍池では小さな花であってもその色がとりわけ目立つ。

湖面を覆う葉も圧巻

蓮の葉は殆どが1m程の高さになるが中には大人の背丈を優に超すものもある。葉の大きさも60cm以上あるものが多くその影で涼をとる鯉などを見ることも珍しくない。雨上がりだと葉の中央に向かって水がたまるのだがコップ一杯分にはなるんじゃないかと思うくらい。

見に行くなら8月中旬から下旬

蓮の花は8月の中旬から咲き始める。お盆の連休を利用して見にいくといいが暑さ対策は必ず必要。とはいっても周囲にはコンビニなど多数あるので必要なモノはすぐ買える。