上野のハロウィン
文化入り乱れる上野ならではの風景
弁天堂は寛永寺が管理している。そんな不忍池で西洋文化であるハロウィンを催すというのはよくよく考えてみると不思議なことだ。しかしこんな寛容性があって発展してきた東京であることも間違いないのである。特に上野は西洋の学芸を垣間見ることができる場所である。そんな場所でハロウィンが楽しまれるのはある種必然的なことなのかもしれない。
上野公園は通常通り
秋も深まる10月後半に上野を訪れるとここもハロウィンのイベントをやっていた。上野駅を降りて公園へと向かうと普段通りであった。観光客が歩いていて噴水の前に座っていたりする。少しばかり肌寒く長袖を着た人も大勢いた。この年の夏は異常なまでに暑かった。
博物館前は物産展
東京国立博物館では毎月のように物産展のようなものをやっていてこの日もその例に漏れない。遠方から持ち込まれた物品は見ていても楽しく地方の産業や文化を知る欠かせない機会である。それを横目にいつも通りの上野公園を横切り不忍池へと向かった。
よく見るかぼちゃのオブジェが不忍池に
不忍池につくとハロウィンに因んだ風景が広がっていた。オレンジのカボチャが至る所にあったりする。屋台からは棒状の飾りが出ていて華やかな雰囲気を醸し出していた。そんな空気からか不忍池を歩く人もどこか楽しそうに見えた。弁天堂もあることから静かな場所であるはずなのだがどこか池全体がお祭り気分に浸っている。
弁天堂の前には回向柱
弁天堂の前に行ってみると大きな回向柱が建っていた。人間の背丈よりもはるかに高いその柱は真新しい木肌をしており梵字らしき字が書かれている。この辺りはハロウィンの雰囲気なくいかにも仏教的な感じがした。通り過ぎる人はまばらである。
日本で浸透し始めたハロウィン
日本でハロウィンの催しが盛んになったのは平成後期のころではないだろうか?この頃の人はハロウィンがどんな催しか知らずただどこかでそのイベントが開かれているということを耳にする程度だったろう。そんな中途半端な行事だったから例えば渋谷では無法化したイベントが問題になったりしたのかもしれない。