北区の旧岩淵水門|アクセスと見どころ

北区の旧岩淵水門
北区の旧岩淵水門

荒川と隅田川の分岐点

下町の象徴ともいえる隅田川は元を辿っていくと荒川に至る。その荒川から分離して隅田川となる基点が岩淵水門である。新旧2基ある水門のうち古いほうは旧岩淵水門と呼ばれ親しまれている。

緑地が広がる

荒川の河川敷ということもあり旧岩淵水門周辺は広い。整備されているということもあり週末ともなるとテントなどを広げてくつろぐ人が大勢いる。駅からのアクセス性や周辺状況を鑑みると地元の人が多いように思われる。因みに荒川の対岸は埼玉県になる。

高い堤防

旧岩淵水門へと行くには堤防を上る。案外高く荒川の水面を0mとすると10m以上はあるだろうか。しかし川側の斜面はなだらかだ。堤防の上へと昇ると旧岩淵水門だけでなく新岩淵水門、果ては埼玉の街並みまで望むことができる。尤も住宅街が北の果てまで広がっているだけであるが。

赤い閘門が映える堅牢な水門

北区の旧岩淵水門
旧岩淵水門の見どころは赤い閘門

赤い閘門

旧岩淵水門は真っ赤に塗られた赤い鉄の閘門が目立つ。柱となっているコンクリートを見るとどこか古さを感じるものの赤い閘門だけは塗り替えられたりしているのか遠くからでもよく映えて見えた。間近で見るとその大きさに驚かされ旧式といえどどこか新しくも感じられた。おそらく水量調節という機能的な側面を持った施設にとどまらずここに住む人のシンボル的な存在になっていると思われる。そうでなければ古くなった水門を残して置いたりしないと思うのだ。

頑丈な造り

堤防による治水がよく論議されるなど荒川の水流は激しいことで有名である。それを見越してか旧岩淵水門の造りも堅牢である。また間近で見ると機械部分の造りも精巧であり先人たちの技術の高さを窺い知ることができる。それはこの地域の人が荒川の治水に試行錯誤を重ねてきた経緯を教えてくれるものであり水とともに歩んできた東京の人々の生活を垣間見る貴重な遺構であることに疑いはない。

歩いていくなら志茂駅か赤羽駅を利用する

バスなどがあるかもしれないが敢えて歩いてアクセスする方法を紹介。

東京メトロ南北線志茂駅から歩いて20分程度

埼玉方面、あるいは目黒方面から電車でアクセスするのであれば南北線を利用し志茂駅を利用するのが最適な生き方である。距離にして1.2kmでありそこまで遠くはない。次の駅は赤羽岩淵でありそれを過ぎると南北線は埼玉高速鉄道として東川口方面へとむかう。

志茂駅から岩淵水門までの徒歩ルート

埼京線、上野東京ラインなどであれば赤羽駅も選択肢

赤羽駅からも歩いていけなくはないが2kmと志茂駅を利用する場合と比べて若干遠くなる。ただしJRだけで乗り換えることなく向かうアクセス性を考えればかえってこちらの方が時間をかけることがないかもしれない。また赤羽駅周辺は店舗なども多く旧岩淵水門に行った帰りに寄ることもできる。

赤羽駅から岩淵水門まで徒歩ルート

周辺は住宅街

旧岩淵水門周辺はもっぱら住宅が広がり工場が散在する。観光目的であれば少しがっかりする風景かもしれない。一方でありふれた風景は下町の発展を窺い知る手掛かりを教えてくれたりもするのでそうした機会を与えてくれるのが志茂の魅力であるといえる。